東京オリンピック

 2016年のオリンピック招致に立候補している四都市の中で東京都民の招致活動が一番盛り上がっていないそうである。石原東京都知事は全面に出てオリンピック招致の意味を各方面に訴えているが、周りが何となく覚めている感じである。

 オリンピックは招致都市の問題ではあるが、実際は国を上げての大イベントとなることは中国北京大会を見れば良く分かる。今回立候補した都市でもIOC総会に、マドリッドはスペイン国王を、シカゴはオバマ大統領とクリントン元大統領が出席するという。リオデジュネイロは勿論ブラジル大統領と副大統領揃っての出席だそうである。

 日本はどうかといえば、10月2日には総理大臣が誰になっているか決まっておらず、オリンピックどころでは無いという。JOCは皇太子殿下のIOC総会出席を宮内庁に願い出ているが、良い返事を貰えないようである。

 そして、私が一番気になるのはマスコミの対応である。オリンピック招致活動に対してなにか冷ややかである、数ある新聞社の中で東京オリンピック開催の意義を説いた社説を見たことがない。あの北京オリンピックでの熱狂的な紙面からは想像も出来ない。金メダル、金メダルと一面にまで大きく掲載した事が嘘のようである。

 東京でオリンピックが開催されれば、マスコミはあらゆる面で恩恵を受けるのである。あと数ヶ月で2016年のオリンピック開催地が決定する。オリンピックの開催は日本国にとって大きな意味を持っている。

 国際情勢が非常に難しい今の時代、日本国の文化の高さ、国民の親切さ、治安の良さ、日本のありのままの姿を各国のメディアを通じて世界に配信して貰うことは、どんな外交よりもどんな経済援助よりも効果があると私は思うのだ。

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