ロンドンでレスリングが勝った理由

 日本レスリングは全く私の予想通り希望通りの成果だった。伊調、吉田はまず大丈夫、小原は実力ナンバーワンだけど減量が心配だった。浜口は世界最強の階級力を出し切れば入賞もとある思っていたが残念だった。
 女子金メダルの三選手はコーチと入念に作戦を立て勝つ為のレスリングに徹していた。各ピリオドのラスト一分に勝負を賭けポイントをとゲットすると残り試合を確実な試合運びで勝利を確実なものにしていった。これらの試合運びは何遍もコーチと打ち合わせて色々な相手を想定してシュミレーションした結果だろう、男子米満、松本、湯本を含め今回のオリンピックは勝つための徹底したシュミレーションの反復の結果だろうと思う。
 全く予定どおりの大勝利というのは東京オリンピック以来だろう。日本レスリングは創立八十周年を迎えるにあたり世界最強軍団に復活したと言えるだろう。この勝利の大きな要因として福田会長のFILA「副会長」JOC「副会長」の立場も大きなものがある。オリンピックイヤーにワールドカップを日本に持ってきたり、国際審判の斉藤氏を国際審判委員会の重鎮に推挙したのも微妙な試合が続くオリンピックには大きな影響力があった。
 国内的にオリンピック日本選手団の表に立たず、上村氏、塚原氏に立場を譲り、ナショナルトレーニングセンター長として実質面でのレスリング協会の強化費獲得、選手の練習環境強化に徹した。
 レスリングは個人競技であるが、オリンピックでは団体戦なのである。ロンドン大会では選手コーチがが一丸となって戦っている選手を応援する姿が実に頼もしいものだった。


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