着実に育つ女子レスラー

 第24回全国少年少女レスリング選手権大会は実にレベルの高い大会であった。特に女子選手は未来の浜口京子、吉田沙保里、伊調姉妹を夢見て激しく競い合った、マットサイドの熱血コーチも両親も、マットに登らんばかりの応援で最後まで気の抜けない試合が続いた。
 技術的にも各選手驚くばかりの進歩が見られ、身体さえできあがれば、国際大会にも直ぐ通用しそうな選手もいた。各クラブのコーチは手塩にかけた自慢の少女選手を全国大会に送り込んで来た。今大会はある面ではコーチとコーチの戦いとも言える大会であった。幼い少女達にレスリングを教えることは容易なことではない。厳しく、優しく、丁寧に指導しなければて少女達はついてこないだろう。少女にに夢を抱かせ、叱咤激励して育ててきたのだろう。この少女レスラー達に託される、日本の女子レスリングの将来は揚々たるものである。
 北京オリンピックは勿論、ロンドン大会も、来るべき東京大会も大丈夫だろう。地方で信念と情熱を持って少年少女レスリングの指導に当たっているコーチこそ、日本レスリングの底辺を支えている、しかし彼らの多くは檜舞台には登場しない。
 (財)日本レスリング協会は各クラブの熱意あるコーチに感謝し、今年度から全国のレスリングクラブの中から優秀チームを選考し、全本日本選手権会場で表彰し、報奨金を送ることを理事会で決定した。

戻る