日本レスリング協会の躍進

 戦後の日本レスリング協会は八田一朗日本レスリング協会会長の強烈なリーダーシップで大躍進を遂げた。石井庄八、笹原正三を始めアジアから初めてのオリンピックチャンピオンを排出し、レスリング日本を世界に示した。
 スポーツ外交においても八田会長はFILA「国際レスリング連盟」の理事、更に副会長に就任し、世界レスリング連盟の重鎮として活躍した。八田一朗氏は参議院議員に当選後、スポーツ関係の職責を笹原正三氏に譲り政務に専念した。八田会長の後を引き継いだ笹原氏は世界連盟の理事となり、副会長に就任し16年間世界連盟の重鎮としてその職責をまっとうした。
 そして笹原正三氏の後を引き継いだ福田富昭現レスリング協会会長も8年前、国際連盟理事となり副会長に就任し、今年北京で行われた国際連盟理事選挙では再びトップ当選を果たし副会長に就任した。欧州が絶対的指導権を持ち、難しい政治力が求められる世界連盟で、我が国で50年に渡り、理事、副会長の重責を守ってきたことは奇跡的なことである。他の競技団体でも卓球の荻村氏、バレーボールの松平氏、サッカーの長沼氏など各競技の国際連盟で活躍した方々はいるが、3代50年に渡り世界の副会長を歴任した例はない。
 世界のスポーツ界において政治力を発揮するには、卓越した指導力と同時に、他の国々への気配り、各国委員の動向の洞察など、いずれを取っても難しい決断が求められるのである。マルティニー会長の信頼が熱い福田会長は強い個性で世界連盟をリードしている。勿論これらをなすには世界に通じる語学が求められる。八田、笹原、そして福田の三氏はいずれも英語が堪能である。そして福田レスリング協会会長は英語に加え、スペイン語、ロシア語も話す日本人では数少ない国際派であり、2016年の東京オリンピック招致にもその活躍が期待されている。
 
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