マスコミのイジメ

 度重なる悲しい学校のイジメによる自殺事件で報道陣の前に引きずり出される校長達の哀れな姿に目を覆うばかりだ。何とか体面を保とうと、調べているとか資料を精査して結論を出す、とか言ってその場を取り繕っているが、翌日になると上層部からの圧力もあってか、前面敗北ただ謝るのみ、土下座して父兄に詫びる姿は哀れとしか言いようがない。
 しかし、そんな事でよいのかと私は思ってしまう、校長といえば一国一城の主、子供の教育という重責を担い、長い経験と教師としての信念で校長を勤めてきたのだろう。その校長がぼろ布のように扱われプライドも何も捨てて土下座する、こんな姿は絶対に生徒に見せてはいけない。マスコミは酷いことをしていることに気が付かないのだろうか。これは、マスコミのイジメだ。マスコミ各社はもう少し冷静に双方の意見、立場を理解して優しく礼儀正しく年老いた校長に対応できないのだろうか。
 イジメで自殺した子供は本当に可愛そうだ。残された家族は一生消えない傷を負ったでしょう。しかし、だからといって校長を痛みつけて、晒し者にしてはいけないだろう。校長が犯罪を犯したのではないのだ。厳しいことを言うが、子供は自ら命を絶ったのだ。校長にも色々な人がいるだろう。しかし、大半の先生達は真剣に子供の教育と取り組んでいるはずだ。政治家や財界人などが教育の現場を理解しようとせず、その時のその時事情で国の教育理念変更してきた結果とも言えるのではないだろうか。マスコミは弁解することが出来ない立場の人々の側からも公平に取材し、意見を言って欲しいものである。
 
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