徴兵制度に思う
 
新年になり久しぶりに韓国と台湾に行って来た。韓国の冬は厳しい、日本と同じ温度でも日本とは寒さが違うような気がする。この厳しい寒さからキムチ、カルビ、に代表される韓国料理か出来てきたのだろう。このボリューム満点の料理を韓国の若者は食べる、食べる、全てにおいて韓国の若者には、日本の若者にはない逞しさがある。少々の寒さではコートなど着ないし、厳寒の中胸を張って闊歩している。酒を飲んだら又大変、仲間がそろうとめちゃめちゃに飲む。この逞しさはどこから来るのだ、国民性か、と聞くと、確かに国民性もあるが、徴兵の三年間で若者達は変わってゆくとのことだ、二十歳からの三年間、全てを忘れ、規律を守り、ひたすら肉体を鍛える。零下二十度の中で一週間テント生活をする。摂氏三十度真夏に十時間ぶっづけで野外演習をする。三日三晩寝ないで行軍をする。こんな
訓練の中で若者は大きく変わって行き、得難い友人を作って行くのだそうだ。この徴兵の期間は日本には無い、韓国の教育的財産である。と友人の権氏言う。徴兵の期間に出来た友人に全国に及び、立場を越えた一生の友人として付き合って行ける。酒場で初めて逢っておまえは空軍か、、陸軍か、と言ってすぐに仲良くなれるのも徴兵生活の結果だろうと言っていた。台湾も同じように徴兵制度がある。国力的にも一番働き盛りの年代の若者全員を、二年或いは三年、経済活動から外し、金を掛けて訓練のみしていられる余裕。日本はほんとうに大丈夫なのかと思ってしまう。日本でも運動部には同じよな雰囲気はあるが軍隊の仲間意識とは違う。戦争と直接結びつけないで、一定の期間勉学や銭金の世界から離れて、国に貢献する機会を若者に体験させる。この様な制度を党派を超えて考えてこそ政治家なのでないか。

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