インターネットは「たのしい」

 このホームページを開設してまだ数日だが、予想以上の反響だ。それも、私から紹介していないのに、リンクやらなにやらでやって来る人が非常に多い。激励メールも沢山戴いた。ありがたいことだ。数的には当初の予想では、1日で30名くらい来ればいいなあ、と考えていた。ところが蓋を開けてみると、開店ご祝儀もあるのだろうが、何と80名近い人が見に来てくれている。改めてインターネットの影響力の凄さを実感しているところだ。
 私がインターネットと直接関わったのは2年ほど前、全国少年レスリング連盟公式ページの立ち上げの時だ。そろそろ一般家庭にも広く普及するぞ、という頃だが、残念ながら、レスリング関係でホームページを作っているところはごくわずか、協会や連盟に至っては0という状況だった。私自身も初めは何のことか分からなかったが、実際に見てみると、これはとてつもない可能性があるぞ、と強く感じた。そこで、早急に作らなければならないと考え、昨年の4月に少年連盟で立ち上げた。同時に女子連盟でも立ち上げたのだが、いずれもかなりの反響を戴いた。連盟としてのメリットは、何といっても、レスリングの普及、情報提供の即効性と、全国的な交流が持てたことだろう。これによって、思いも寄らぬ方からの反響も戴いた。それはそれで、非常に意義のあることであった。
 ところで、今回は、組織のものではなく、全くの個人ページとして立ち上げた。その個人ページとしての「たのしさ」を、今感じている。連盟のページであれば、言えることも限られてくる。ところが、私個人のページなら、私の責任の範囲で、考えていることを好きなように表現できる。で、それをちゃんと読んでくれる人がいて、激励やら批判やら様々な意見を返してくれる。それに対してまた私が返事を書いたりして、顔見知りだけでなく、見ず知らずの人とも本音で対話が出来る。これが本当にたのしい。これは、組織としてのホームページの必要性とは全く次元の違う話だ。個人ページだって情報提供という意義もあるだろうが、それよりも何よりも、それを読んでくれる、意見をくれる、本音で対話できる、そのこと自体が「作っている私にとって」たのしいのだ。
 もう一つ痛快なのは、このページは「タダ」で開設していることだ。このページを開設しているジオシティーという会社は、ホームページに掲載される広告(一番上に出てくるものがそれ)の料金で運営されているらしく、私は1円たりとも払っていない。今までだったら、自分の考えていることを広く知ってもらうには、有名人でもない限り、本にするしかなかった。となると、製本も馬鹿高く、郵送料だって相当な金額がかかる。その挙げ句、読んでもらえる保証はどこにもない。でも、インターネットならタダで簡単に公開出来るし、来てくれる人は確実に読んでくれる。こんなに効率のよいことはあるだろうか。おかげで、私のライフワークが一つ増えてしまった。それも相当な重荷で・・・。
 インターネットというものは、Eメールも含めて色々と問題点も指摘されるが、私の場合は、このおかげでかなり良い方向に生活が変わってきた。ところが、私の年代になってくると、自分でいじっている者は非常に少ない。実際に、メールを交換している者は、大抵の場合、50歳代よりは下の者だ。もちろん、テレビや電話と違い、ある程度の知識も必要だし、キーボードなんてこの年になったら扱えない、と思うかもしれない。しかし、私もワープロを始めたのは50歳代から、メールやインターネットは60歳代から。決して不可能ではない。まして、これが扱えるようになれば、その後の人生もかなり変わってくると思う。パソコンが分からなければ、詳しい者を探して、教えてもらったり設定してもらっても良いじゃないか。その為にバイト代くらい払っても安いものだ。それくらいの価値がインターネットにはある。まだインターネットを使っていない人には、是非とも使ってもらいたいし、出来ることならば、それを使って情報発信をしてもらいたい。それによって、日本のレスリングも新たな段階に入っていけるかもしれない。私はそう願っている。
 あっ、よくよく考えたら、インターネットを使っていない人は、このページも見られないんだった・・・。

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