台湾のアジアカデット選手権に行って来ました

ジュニアーチームを連れて台湾の台中市に行ってきた。レスリングは盛んでないと思われている台湾で、唯一レスリングが盛んなのは台中市である。小学校では柔道とレスリングが正課で一緒の畳の道場で行われている。学校対抗も盛んで優勝チームには賞金が出て、コーチもボーナスがもらえる。各学校とも対抗戦で勝つために毎朝厳しい練習をしている。
 ただ残念なのは、レスリングをするのは小学校まで、中学からは柔道だけになってしまう。理由を尋ねると、レスリングでは上級学校に推薦で入れないからだそうだ。あれだけ熱心に小学生にレスリングを教えているのだから、途中で止めてしまうとは本当にもったいない。レスリングにおいては台中市の小学校教育と日本の高校教育が一緒になれば理想的なのだが、なかなか巧くいかないものだ。
 さて、大会はFILA主催のアジアカデット選手権なのに、めちゃくちゃ、地元選手が各級二名づつ出場しており、「選手権は各国一名である。」といくらFILAの福田副会長、マリオ審判委員長が説明しても納得せず、強引に地元二名を押し通してしまった。アジア9カ国が集まった大会で中止するわけにも行かず、最後は福田FILA副会長の説得で、あるクラスは、一位カザフ、二位台湾、三位台湾、モンゴル、などとチャンピオンシップでは考えられない結果となった。今後台湾での国際試合は出来ないであろうし、FILAから除名になってもおかしくない。
 日本選手は男子も女子もよく頑張ったが、グレコのクラスによってはカザフ、イラン、には到底およばず、いささか可愛そうな結果になった。将来或る中学生や高校生のグレコの取り組みと海外遠征はもう少し考えても良いのではないか。というのが私の感想である

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