雑用係としての「無駄な」一年間
世界のレスリングのクラブにおいて、(勿論学校でも)新入生がレスリング以外の使役をすることなどありません。日本においては1年生が使役をするのが、高校、大学において当たり前のことで、誰も何の不思議に感じません。しかしこの伸び盛りの1年間のロスは大変大きいものです。この間につぶれた高校チャンピオンは何人もいます。レスリングに限らず全ての学校スポーツにはびこるこの様な慣習の為に、辞めてしまった者、レスリングに意欲をなくした者がいかに沢山いるかは、学校スポーツに携わってきた人達ならよく知っているはずです。世界に例のないこんな風習がいつから日本には存在したのでしょうか。学校教育の中で上級生に対して行う礼儀がこのような風習を作ったものでしょうか、それとも昔からある徒弟制度の影響でしょうか。しかし、聞くところによると、旧制高等学校の寮などは上下の関係があまりなかったといいます。いずれにしても、この様な悪い風習を辞めるべきです。掃除、片付けは練習に参加した全員でするのが当たり前です。

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