ルールの改定

 レスリングは国際ルールがめまぐるしく変わると言われるが、他の競技も検証すると同じように次から次にルールが変わっている。一部に日本の強い種目が狙い打てされているよな見方もあるが、日本が弱いとされている競技でもルールの改定は行われている。
 どの競技においても国際会議で強い国だけを対象に不利にルールを改定するなどと言ったことはあり得ないことである。ルールが変われば一部に必ず不満が出るが、競技の現場は改定を率直に受け入れ、粛々と新ルールに対応する練習を始めるのが現状である。

 では、なぜルールが度々変わるのか?それは一般観衆にその競技が受け入れられるか、ただその一点からである。我が競技はテレビで放映してもらえるような競技であろうか、観衆がチケットを買って見に来てくれる競技だろうか、どの競技もこれが最大のテーマである。新聞紙上に取り上げられ、テレビで放映されなければ、あっという間に、どんな競技でも忘れ去られてしまうのである。反面全く光の当たらなかった競技でも、カーリングに象徴されるように、テレビに取り上げられれば、閑古鳥が鳴いていた客席が入れきれないような状態なるのである、観衆は移り気なのである。
 考えられないことだが40年前の東京オリンピックで一番切符が売れなかったのはサッカーである。今のサッカーサポーターの状態を見ると考えられないことである。ルール改定でその競技の本来の魅力、原理、が損なわれることもあるが、それは時代の流れに沿ったルールの改定でありやむを得ないことなのである。
 日本レスリングはルールの不備、不当な判定に対して、抗議は抗議として、オリンピックのメダルを目指し、どんな改定ルールにも対応できる研究と練習に邁進すべきである。
 
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