対戦相手とのイメージトレーニング

 優勝を争うであろう選手X君との対戦の一部始終を頭の中で、X君になって描いてみよう。
自分を向こう側において、俺がX君だったら俺に対してどの様に攻めるだろう、というところからイメージを膨らまし、俺はX君に成りきりX君の構えをそのまま作り、組み手、崩し、全ての試合の駆け引きを構成してみる。俺Xは敵俺に何をされたら嫌か、何が怖いのか、俺Xの立場で理解できる。
 このイメージトレーニングが理解出来ますか。要するに、自分は相手になり、相手側に自分を置き、構えも全て逆にして、心理状態も含めて頭の中で試合をさせるのである。
 敵俺が片足タックルに来た場合、俺Xはどの様に守るだろうか、ここを攻められると俺Xは困る、ここなら大丈夫、と相手の立場で攻防のポイントが分かってくる。俺Xが不安な部分を突けば、敵俺「自分」の相手に対する攻め所は分かってくる、俺X「対戦相手」が「自分」にどの様に攻めてくるかも想定できる。
 このようにして二分間の試合を頭の中で何通りも作り上げ、勝っている場合の第二ラウンドの戦い方、トスになった場合、三ラウンドにもつれ込んだ場合など、それぞれの試合を想定して、その対応を作り上げておけば、必ず勝てる試合をする事が出来る、この辺が勝負の勝つこつである。
 最近の多くの選手は試合をただ一生懸命戦っているだけに見る。

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